最終週1日目

シンガポール留学記はDay4のあと2回だけ更新して放置していましたが、ホームシックで日本に逃げ帰ったとかそういうことではありません。強制参加の内定式出席のために72時間だけ日本に一時帰国していた以外は、東南アジアを旅行することもなくずっとシンガポールに留まっていました。ネタ的なことはツイッターに書いていたので、ブログにわざわざ長文を書く気がしなかったまでです。

シンガポールに来てからの3ヶ月はあっという間に過ぎ去り、気がつけば授業は今学期最終週(13週目)に差し掛かってしまいました。東京に帰っても修了に必要な単位は夏までに揃えてあり大学に用はないので、正直このまま来学期の途中まで居候したい気分です。

G20の交渉シミュレーションをやっていた授業は今日で終了してしまい、残りの授業は火曜、木曜の2つだけ。大量のリーディングが苦痛だったこともあったけれど、今となっては名残惜しい限り。

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I am a cat. As yet I have no name.

軒先で雨宿り中の猫。誰かエサをやっているのか寮に居着いている。

ついに動物の写真を投稿してしまうなんて。

雨で水浸しの中庭でサッカー。

クリアミスからの失点+突き指でフリーキック献上と散々でしたが、チームは勝利。

Dempsey Roadのシーフードレストランにて日本人卒業生とディナー。

袋一杯に氷をもらって、負傷した指をアイシングしつつ、久しぶりに辛くない料理を食べた。ごちそうさまでした。

60ドル(3700円程度)でも高く感じてしまう。東京よりは割安だが、ふだんはHawkerやcanteenで3ドル程度で食事を済ませているので。

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A lazy Saturday afternoon.

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Day 4

部屋の照明をつけたまま寝たせいか目が腫れぼったい状態で起床。
午前中は特に取りたい授業がなかったので、洗濯と携帯電話の調達にあてた。
現地で働いている高校の同級生情報だと、セブンイレブンで携帯電話が購入できるということだったので、近所のシェルと併設されているセブンイレブンに行ってみたところ、60ドルでサムソン製の携帯電話本体が売っていた。他にはノキアとLGがあったが最安値のものを購入。8ドルのカードと合わせてしめて68ドルで済んだ。その場で機械にパスポートを読み取ったりする作業があって10分くらいかかったが、思いの外簡単だった。

洗濯物を干したときは晴れていたが、大学についてからスコールに見舞われてしまった。。。

午後から大学へ。
今日のショッピングは、交渉術、グローバリゼーションと大国の安全保障、エネルギー・気候変動政策、メディア戦略。
取る可能性があるとしたら2つ目と4つ目。メディア戦略は、東京になかったので興味があるが、授業の形態としては東京にありそうな感じで控えめな印象。テキストは教科書を3つ指定されていて、レポートも大きいものが1度あるだけ。

こっちに来て、改めて気がついたことだが、社会人経験がある人が多い。自己紹介した次には、仕事は何していたの?という質問が来ることが少なくない。ずっと学生だったが、パートタイムでシンクタンクのリサーチアシスタントをしていたと答えているが、同じようにずっと学生でも数ヶ月間フルタイムで省庁や国際機関でインターンしていたという学生がざらにいるので、自分の経験の浅さを実感する。

8時前に見たい授業の紹介が終ったので、先週末はサマソニに行っていたらしいDELPHICのライブを観にZouk Clubに行った。他の学生も誘ってみたが、急にこんなこと言い出しても乗ってくる学生は残念ながらいなかったので、一人でタクシーに乗って会場に向かった。日本と比べるとタクシーは半額以下で済み、片道7kmで6ドルだった。東京だと4000円くらいかかる気がする。

Zouk Clubはシンガポール川のほとりにある小さなクラブで、観客は200人も入っていなかったように見えた。ライブは思いの外音が大きくて、演奏も激しかった。45分くらいで終了。ちなみにエントランスは45ドル(2800円くらい)と日本の半額だった。こんなに安いなら、もっと他のバンドのライブにも行きたいけど、たぶんそのうち授業の課題が積みあがってそんな時間はなくなるんだろうな。

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Day 3

昨夜は夜更かししたものの、8時前に起床。遅く到着した交換留学生は遠くのメインキャンパスまで諸手続きに出向かなければならないので。同じ要件のある留学生を待っていると俄雨(スコール?)に遭遇した。傘を持っていなかったので新聞を頭上に広げてバス停へ急いだ。NUSのシャトルバスが運行していて、寮の目の前のバス停から20分ほどでメインキャンパスまで着いた。そこでさらにInternal Shuttle Busに乗り換えて目的の建物へ到着。キャンパス内を巡回するバスがある大学は日本にはあまりないと思ったが、同行したジョージタウンからの留学生は母校にもあると言っていた。
諸手続自体はさっくと終ったが、保険の支払いやらビザの申請やらがまだ残っている。

手続きは予想より早く終ったので、午前中の授業ものぞいてみた。ちなみに、今週はショッピング・ウィークということでまだお試し期間中。
産業クラスターと国際競争力、計量経済学入門、東南アジアの政治、リーダーシップ演習、国際関係論入門、開発経済学、対テロ戦争、東南アジアの開発、シンガポールの公共政策、医療政策を夜の9時半まで一応全部聞いてみた。
どの先生も、レクチャーはメインでない、院生なのだから議論に参加しろ、課題文献は多いから覚悟しておけ、ということを異口同音に言っていた。まあ、それはそうですねとしか言いようがないが、東京と比べるとやはり負担は重そうだ。授業の時間自体、こちらは3時間(延長も多い)で、東京の100分と比べると倍近く長い。東京でも演習科目は200分だったからそう考えると大差ないが、演習科目は週に3つか4つしか取れないだろう。
しかし、今日だけでも4つくらい面白そうでとってもいいと思える授業があって履修を決めるのが大変そうである。

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Day 2

無駄に早起きしたら、今日も目の前のコートでテニスをしている人が3人いたので、厚かましくも声をかけて入れてもらった。3人とも中国からの留学生でMPAコースに在籍中とのこと。みなさん私より大分年上な様子でした。テニスするのは昨年の7月の高校テニス部の合宿以来だったかも。ラインをオーバーすることが多かったが、思っていたより動けた。
その後、大学のキャンパスにジョギングしに行ったら雨(スコール?)に降られしばし雨宿り。太極拳をしている人たちがいた。雨が弱まったところで大学の向こう側まで走って行くとBotanic Gardenの入口が開いていたので中に入ってジョギングを継続。休日のためか朝から家族連れで賑わってた。ジョギングしている人も多数。植物園なのにジョギングが許されているなんて、おおらかな国だなあと見直した。(笑)
帰宅後は妙に疲れて、シリアルとブリーとバケットを胃袋にかき込んでから一休みした。
が、気がついたら3時間も経過してた。こんな長ーいシエスタは久しぶりだった。何だか昼寝で時間を潰してしまって随分損した気分。
携帯電話をまだ入手していなかったので買いに行こうとも思ったが、寮のBBQが5時から始まるとのことだったので断念して自室でグダグダ。
5時くらいにホールに行くとまだ準備中。勝手に誰かが肉や野菜を用意していると期待していたが、BBQではなく持ち寄りのパーティーだったようで何だか申し訳ない気分になった。特にすることもなかったのでその場で居合わせた2年生とBotanic Gardenへジョギングしに行った。立地がいいせいか寮の住人でジョギングしている人の率はかなり高い模様だった。
ホールに戻るとすでに大分賑わっていた。酒が入ると意識も耳も遠くなるので、どういう雰囲気なのか少し心配していたが、アルコールはビールだけで誰も酔っぱらっていなかったので遠慮なくソフトドリンクのみ飲んで会話することができた。
日本の飲み会だと誰かしら酔い潰れる人がいることが多かったが、こちらの学生は大人だった。
一応、シンガポールの建国記念日のBBQパーティーという名目だったので、TVで建国記念日のパレードを中継していたのを観ながらメキシコ人とスイス人と少し談笑したが、軍事パレードは彼らの目にも奇異に写ったらしい。この国に軍隊は必要なんだろうかと。顔をハルクみたいに緑色に塗り、よくわからないリズムの音が鳴り響いていたのもおかしかった。日本では公道で軍事パレードはしないと話したら、みな自衛隊や憲法のことはそれなりに知っている様子だった。
パーティーは10時にはお開きになり、11時には片付け終っていた。日本だと飲み会の度に終電間際まで飲んでいることが多かったので、こちらの学生の品行方正ぶりには正直驚いた。てっきり朝まで飲み明かすのが常識かと思っていたが、シチュエーションによるみたい。流石に明日から新学期が始まるというタイミングではそうはならないらしい。

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Day 1

朝、誰かがテニスしている音がして一瞬目が覚めたが、そのまま午前11時まで眠り続けた。同居人が帰宅してきたところで、起床。メキシコ人で私と同様、1学期間の予定で来ているらしい。4日前に着いたとのこと。しばし雑談したところで、日用品を買うために近所のスーパーとIKEAを案内してもらうことに。
その前に腹が減ったので、近所の定食市場的なところで中華っぽい麺を食べる。スーパーはすぐ近くにあった。常温の牛乳が壁一面に置かれていてびびった。野菜はアメリカ産が少なくない。あとはオーストラリア、マレーシア、タイ、パキスタンとか。日用品は日本の会社のものも少なくない印象。
IKEAまではバスを利用。マンションのベランダ一面にシンガポール国旗が掲げられているのは明日が建国45周年の記念日だから。道行く車の上にも時折小さな国旗が掲げられている。
IKEAは今回が初めて。東京の郊外にもあったらしいが、そんな遠くまでいく気がしなかったので行ったことはなかった。皿、コップ、シーツ、枕、ゴミ箱などを買った。デザイン性が高いオサレなものは高いので、無難なものばかり買う。全然北欧デザインじゃない。ラッピングは自分で勝手にしろというレジだったので不器用に新聞紙で皿を包んだ。
出口ではこれまた全然北欧じゃないけどホットドッグを食べた。
その後、一旦帰宅して、シンガポール随一の商業中心地Orchard Rdに行くことに。伊勢丹、イオン、高島屋があり、テナントにはMuji、紀伊國屋書店、Royceなどがあった。意外と日本勢ががんばっていると思ったが、昔シンガポールに住んでいた友人によると日本のデパートは1990年代からシンガポールに進出していたらしい。円高の時代に進出してそのまま残っていたのかしらん。いくつか買い物してからメキシコ人と別れて近所を散策。10ドルで売っていた腕時計を購入。
Terra Planaというイギリスの靴の店があると調べていたのでそれを探したが見つからず、結局7時過ぎに帰路についたが、載るべきバスがわからず少し混乱した。シンガポールはバスの行き先を道の名前で表示するのだが、進行方向によって名前が違うところもあり、私の目的地もその一つだった。地図を見てそのことに気づいて何とか事なきを得た。休日のせいかバスは超満員だった。
晩飯は昼間と同じところで取った。パキスタン人がやっている店でナシゴレンを注文するが、ここで食べると言ったつもりが、持ち帰りだと思われて、なぜか紙に包んで渡されてしまった。シンガポールは、このケースに限らず、怪しい英語を話している人が多い。人種によって訛りが違うというわけでもなく、同じ人種でも流暢さに大きな差がある気がする。

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Day 0

大学院の交換留学で、National University of Singapore, Lee Kuan Yew School of Public Policyに行くために、8月7日に日本を離れてシンガポールに向かった。実に16年ぶりの海外生活。
United Airlines 803便で日本時間午後6時頃に離陸。
機内では”Just Wright”と”Ratatouille”を観た。シンガポールに華僑が多いことを反映しているのか、字幕は中国語だった。でも、繁字体だったからメインランドではなく台湾なのかしらん。somethingが東西、your welcomeが不客気とか、少しだけ中国語の勉強になったかも。
シンガポール時間午後11時15分、予定より40分早くチャンギ国際空港に着いた。そこで寮の近所のホテルまで行くシャトルバス乗り場を探して右往左往しているうちに日付が変わってしまった。結局、寮に着いたのは午前2時過ぎだった。やれやれ。

シンガポールの第一印象は、赤道が近い割には想定していたほど暑くなくて、飛んでいる虫も少ないといった感じ。
そういうことをfacebookに書いたら、殺虫剤を大量に撒いているからだと教えてもらって、何だか「沈黙の春」的で嫌な印象に変わってしまった。

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How to start an armed conflict in a multiethnic nation.

今日、多民族国家で武力を用いた紛争が生じる原因は何だろうかという話をしていて、民族の違いも、権力の不均衡も、経済格差も、どれも決定的な説明にはなっていないね、ナショナリズムってそもそも何なのか、というような話をしていて、ふとTwitterで話題になっていたTED Talksを思い出しました。

デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」

どんな社会にも残念ながら、武力に訴えて社会を変えてしまおうという危ない思想の持ち主は人はいくらか存在しますが、政府が強い、あるいは信用されている社会なら、そういう人は弾圧されるか無視されるかするものです。しかし、それが何か―例えば、政府に対する不満、特定の集団に対する不満など―をきっかけにフォロワーを獲得して、その思想を支持するグループが拡大していくと、やがて武力紛争が発生する・・・。

学問的には、何の説明にもなっていないですね。プロセスとしてはそうかもしれないけれど。
説明変数は何なのかはっきりしませんが、この動画を思い出したときに思わず笑いそうになりました。変な踊りと武力闘争を同列に語っていいものか・・・。

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The Places In Between by Rory Stewart

 忙しくなると積読の解消に逃げる傾向があることを再確認した今日この頃。いや、別に逃げているのではなくて、忙しくなると脳が活性化して好奇心が旺盛になるんだと好意的に理解しておきます。

 さて、最近読み始めたRory StewartThe Places In Between が面白いのでご紹介。Rory Steart氏がイギリスの外交官を辞して、タリバン政権崩壊直後のアフガニスタンを徒歩で旅した記録です。

 旅行記を読むのは、たぶんニコラ・ブーヴィエ著、高橋啓訳の「ブーヴィエの世界」以来2年ぶり。ちなみに、ニコラ・ブーヴィエのChronique Japonaiseも、正月に紀伊國屋で衝動買いして以来、積読状態です。また忙しくなったら逃げ込みます。こちらは同じく高橋啓訳で「日本の原像を求めて」というタイトルで邦訳が出ていますが絶版です。アマゾンのマーケットプレイスにも現在は出ていない模様。

 序文だけ訳してみました。

序文

 アフガニスタンを横断した理由を私はうまく説明できない。もしかすると、危険な冒険がしたかったのかもしれない。でも、そこがアジア横断の旅の中で一番おもしろかった。タリバンはポスターや映画を禁止していたが、私がそこを訪れたのはタリバンが放逐された6週間後だったので、ヘラートのアーケードでは、ヒンドゥー映画のスターHrithik Roshanが日没の崖に立ち、夜の風にふわふわした髪を波立たせているポスターを見ることができた。かつてタリバンの男たちがウルドゥ語で雑談していた中庭では、学生たちが英語の練習をするために戦争リポーターを待っていた。手車のDVDの山の中には『鉄仮面』があった。それはアフガニスタンの市場に向けて、17世紀の衣装に身を包んだレオナルド・ディカプリオ演じるルイ14世が、9mmブローニングを振りかざしている姿に加工されていた。中世には中国、トルコ、ペルシャの大きな市場であったヘラートでは、今日、中国製のアラーム時計、トルコ製のサングラス、イラン製のりんごジュースが売られている。
 2002年初頭、私はイラン、パキスタン、インド、ネパールを16ヶ月かけて毎日20から25マイル歩き終えたところだった。全行程を歩き通したかったので、その一年前にはアフガニスタンを横断しようと試みていた。しかし、2000年12月、イラン政府は私のビザを取り上げた。私が元英国外交官であることに気がつき、私の動機に疑念を抱いたのかもしれない。タリバンは私のアフガニスタンへの入国を拒み、パキスタン政府は私をバルチスタンから締め出した。その結果、私はイランとの間の空白区間を残して、パキスタンのムルタンから旅を再開し、東ネパールへ続く道を歩まなければなければならなかった。
 2001年のクリスマス直前、東ネパールの都市に到着すると、タリバンが陥落したという知らせを聞いた。私は車でアフガニスタンに戻り、ヘラートからカブールまで歩いて、私のイランでの行程とパキスタンでの行程を繋げることにした。ヘラートからカブールまで中央山脈を貫いてまっすぐ歩く道を選んだ。カンダハルを通る回り道は平らで簡単で雪もなかったが、距離は長く、まだ部分的にタリバンに支配されていた。
 アフガニスタンはそれまで25年間も戦争下にあった。新政府が成立してまだ2週間だった。ヘラートとカブールの間には電気はなく、テレビもTシャツもなかった。村々では中世の風習と新しい政治的イデオロギーが混在していた。多くの家では、外国の技術を示すものはカラシニコフだけであり、グローバルなブランドはイスラームだけだった。かつてアフガニスタンの発展の遅れ、周縁性、重要性の低さを示していたそれらすべては、今では世界中の注目を集めていた。

 いや、もう理由なんてどうでもいいでしょう。危険だろうと何だろうと、おもしろい旅に決まっている。

 当時のタリバン陥落後のアフガニスタンには、軍人、外交官、ジャーナリスト、援助関係者が押し寄せていたかもしれない。しかし、そうした人々が見たアフガニスタンの姿は、沢木耕太郎が言うところの「余儀ない旅」の記録であり、「夢見た旅」をしたRory Stewartの記録は変なフィルターがかかっていなくて貴重だと思います。

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